オミクロン株の市中感染が始まったと思ったら、あっという間に感染者数が急拡大し、第6派の到来となってしまいました。
今回は、そのオミクロン株の特徴を調べてみました。
■感染力:従来型に比べて感染力が高い。オミクロン株のスパイクタンパク質は細胞に侵入しやすい特徴があります。
■症状の特徴:発熱(72%)咳(58%)だるさ(50%)のどの痛み(44%)と、風邪の症状にかなり近いです。(沖縄での報告)
■重症化リスク:デルタ株に比べ、病院にかかるリスクは20~25%減、入院リスクは40~45%減(英国インペリアルカレッジロンドン報告)また、デルタ株の感染者が1.6%入院するのに対し、0.6%の入院率となっています。(デンマークからの報告)
■増殖:オミクロン株は気管支内で比較的速く増殖するが、肺内では相対的に非常に遅い可能性があります。(香港大学の研究)
※ただし、未だ国内データが不足している事や、国によってワクチン接種率が違うことから、「オミクロン株は重症化しにくいから大丈夫」と安易に考えるのは危険です。
■ワクチンの予防効果:
2回接種・・・接種後20週でゼロになる
3回目接種・・・ファイザー・ファイザー・ファイザーの場合、1週間後で70%、10週間後で45%
ファイザー・ファイザー・モデルナの場合、9週間後で70%~75%
※ただしデータが少ないため、注意が必要です。
■ワクチンの重症化予防効果:これからもの研究となります。
■治療薬:ウイルスの増殖を抑えるモルヌピラビル、レムデシビル、デキサメタゾン、過剰な免疫反応や炎症を抑えるバリシチニブは、オミクロン株に対する治療にも有効です。
一方、ウイルスの侵入を阻止するカシリビマブ/イムデビマブは効果が落ちるので推奨されていません。
日本では未だワクチンの3回目接種が進んでいない事や、軽傷でも感染者が爆発的に増加した場合、エッセンシャルワーカーが不足してインフラが機能しなくなる危険があるため、「ただの風邪」と侮らず、感染予防に努めることが大切だと思います。