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津波てんでんこ

3月11日で東日本大震災から11年が経過しました。この地震で最も被害をもたらした原因は津波でした。

今回は、三陸地方で伝えられてきた「津波てんでんこ」について調べてみました。

「津波てんでんこ」は津波からの避難についての標語であり、合言葉です。

この標語は、1990年に岩手県下閉伊郡田老町(今の宮古市)で開催された第一回「全国沿岸市町村津波サミット」において生まれた比較的新しい標語です。

■意味・・・「てんでんこ」とは、「各自」「めいめい」を意味する「てんでん」に方言で「こ」が付いたもので、「津波はめいめい」という意味です。
「津波がきたら取るものもとりあえず、肉親も構わず、各自てんでばらばらに一人で高台に逃げろ」「自分の命は自分で守れ」となります。

■効果・・・下記の4つの効果が期待できるとされています。
①自助原則の協調:人のことは構わず、素早く逃げる。

②他者避難の促進:逃げる人が周囲に目撃されることで、逃げない人々に避難を促す。

③相互信頼の事前醸成:「津波の時はてんでんこしよう」と約束し、信頼関係を深める。

④生存者の自責感の低減:「約束したから仕方ない」と罪悪感が減る。

2011年の東日本大震災で「釜石の奇蹟」と呼ばれていますが、「津波てんでんこ」を標語に防災訓練をしていた釜石市内の小中学生のうち、当日登校していた生徒全員が生存したことが話題となりました。

この標語とは離れますが、下記のことにも心がけましょう。

■津波浸水マップで、浸水エリアを確認しておく。

■浸水エリア(主に海に近いエリア)に出かけた際は、避難できる高い建物などを確認しておく。

■浸水エリアでは、その場所の海抜を確認する。

津波は地震から10~20分ほど遅れて来ます。その間に逃げ延びることは可能です。