10代での妊娠や貧困など様々な事情で子育てについて特に支援が必要とされる「特定妊婦」について、こども家庭庁は乳児院などの施設で妊娠中から出産後まで継続して支援を行う新たな取り組みを来年度から実施することになりました。
10代での若年妊娠や家庭内暴力、貧困などの事情で子育てについて出産前からの支援が特に必要とされる妊婦については「特定妊婦」として自治体に登録されていて、国の調査では3年前の時点で全国で8,000人余りに上っています。
こども家庭庁が来年度から行う新たな支援の取り組みでは、全国の乳児院や母子生活支援施設で妊娠中から受け入れて居場所や食事の提供を行うほか、施設の職員が妊娠や養育の悩みに関する相談にのったり、医療機関の受診や行政手続きに同行したりとサポートします。
また、出産後も母親と子供が施設で生活しながら経済的自立に向けた支援を受けることができるようにします。
こども家庭庁は、妊娠中から出産後まで継続して支援にあたる体制をつくる事で、孤立出産や生後間もない赤ちゃんを遺棄する新生児遺棄の防止にもつなげたいとしています。
同庁は、事業にかかる費用を来年度予算の概算要求に盛り込んでいて、今後は制度の実施に向けて具体的な基準の検討などを進めることにしています。