高いセキュリティー(防犯)機能を備えたワンボックス車などの盗難被害が相次いでいます。
「キャンインベーダー」と呼ばれる特殊機器を使った新たな手口で盗まれているとみられています。
警察では、海外転売などを狙う窃盗グループの犯行とみて捜査を進めています。
「キャンインベーダー」とは、車の各パーツに電子信号を送って制御する「CAN(キャン)」の「侵略者=インベーダー」という意味の俗称で、窃盗グループはこの機器を車の前輪付近にある配線に接続し、「CAN」を乗っ取るとみられます。
ドアの解錠からエンジンの始動まで、あらゆる制御を奪う手口です。
人目につきづらいコインパーキングの隅にとめた高級ワンボックス車などが標的になっています。
現状では「キャンインベーダー」に対する電子的な防犯対策は確立されておらず、ハンドルを固定して運転できないようにしたり、タイヤに錠をかけたりする物理的な従来型の防犯対策を見直す必要があるかもしれません。