新型コロナウイルスが広がる上海市でロックダウンが始まって、18日で3週間となりました。
厳しい外出制限や隔離にも関わらず、連日2万人以上の新規感染者が確認されています。
その様な中、隔離による生活苦が問題となっています。
封鎖中、市民は自宅あるいは「隔離キャンプ」内、あるいは医療施設での禁足を命じられました。この禁を破った市民は、白い防護服を着た当局者に暴力的に制圧されたそうです。
公共交通はすべて停止、当局から特別許可を得たわずかなエッセンシャルワーカーの移動や、運搬車両以外の乗用車も路上にでることが禁止されています。
食料は、区の行政担当が、住宅地ごとに管理者を通じて配給することになっていましたが、2600万都市市民に全員くまなく滞りなく配布するのは無茶な話で、日中20度以上の気温で炎天下に放置され、傷んでしまうこともしばしばでした。
地域によっては、深刻な飢餓に直面しました。飢えへの恐怖から、マンションやアパートの窓から「食べ物をくれー」と叫ぶ人や、集団で略奪を行う人も出ました。
中には、ストレスで飛び降り自殺する人もいました。
また、透析治療などが受けられず、手遅れになる人も相次ぎました。
このような施策をおこなう中国に対し、海外では改めてカントリーリスクと考え、他国へ拠点を移そうと計画する企業も出始めています。
それでも、習近平政権はゼロコロナが「最良の選択」だとして堅持を強調しています。