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岸田首相演説先で爆発

今月15日、和歌山市の雑賀崎漁港で、岸田首相が選挙演説を始める前に、金属製とみられる筒状の爆発物が投げ込まれ、警察は兵庫県川西市に住む木村隆二容疑者(24)を威力業務妨害の疑いでその場で逮捕し、17日午前検察に送りました。

現場では、爆発物とみられる2つの筒が押収されています。爆発した方の1つは現場から40メートルほど離れた倉庫のそばから発見されました。警察は爆発していない方の1つについて、構造や内容物、爆発した際の威力を確認する捜査を開始しました。

木村容疑者の自宅からは火薬とみられる粉末や金属製のパイプのようなもの、および工具類が見つかり、爆発物は手製の爆弾とみて、製造過程など詳しいいきさつを調べています。

岸田首相は「選挙は最後までやり通すことが大事と考え、その後の遊説は予定通り行った。今回の事件を踏まえ、警備はさらに万全を期したい」と述べました。

木村容疑者は、現在も黙秘中で動機については語っていませんが、木村容疑者が昨年6月、法律が定める被選挙権年齢や供託金の規定は憲法違反だと主張して国に賠償責任を求めて訴えを起こしていたことが分かりました。民事裁判は去年11月に1審で訴えが退けられましたが、木村容疑者は控訴し、現在2審が行われており来月に判決がでる予定でした。

今回の事件では、爆発時の聴衆の行動についても専門家は警鐘をならしています。今回のような爆弾テロにおいては、犯人は2発目を用意しているケースが常道のため、聴衆は1発目の爆発で瞬時に避難行動をとるべきとしています。今回、聴衆は爆発後にスマホで撮影などしていましたが、今後は自らの命を守る意識も大切になるだろうとしています。