NHKは13日、大みそかに放送される第74回紅白歌合戦の出場歌手44組を発表しました。創業者のジャニー喜多川氏（故人）による性加害問題を抱えているSMILE-UP（旧ジャニーズ事務所）からは選ばれませんでした。
一連の性加害問題を巡り、NHKの稲葉延雄会長は9月下旬の定例会見で、番組出演に関して「タレントの能力を勘案して決めてきたが、事務所のありようを検討してこなかったのは問題だった」と述べて、被害者への補償や再発防止への取り組みが着実になされていると確認されるまで、紅白を含む新規の出演契約を見送る意向を示していました。
また、NHKは、紅白の「出演者に対する人権尊重のガイドライン」を新たに作成し発表しました。「出演者に対する性的搾取、性的虐待を排除し、悪質な嫌がらせや差別的または攻撃的な行動を認めない」など6項目を設け、出演者や関連する取引先に同意を求めたといいます。
紅白では1980年代、近藤真彦さん、少年隊、光GENGIら旧ジャニーズ所属のタレントの出演が相次ぎ、その後も昨年まで多くのタレントが出演を続けていました。「出場なし」となるのは４４年ぶりです。