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ウクライナ戦争2年

2月24日でロシアによるウクライナ侵攻から2年が経ちました。約1000キロの前線で対峙する両軍は一進一退の攻防を継続。ウクライナでは日常化するロシアの空爆による犠牲の拡大に歯止めがかからず、国連によると民間人の死者は1万人を超えています。

ウクライナのゼレンスキー大統領は節目に米FOXニュースの取材に応じ、「何万人もの人々が死に、何万人もの人々が家を追われた」と語りました。戦死者は「ウクライナ兵1人にロシア兵5人」と主張しました。

プーチン大統領はウクライナ軍の反転攻勢が鈍化した昨年10月、中国メディアインタビューで「ロシア兵1人に対しウクライナ兵8人」と発言。双方とも自軍の実態を隠し、敵軍の損失を誇張しているとみられます。

ゼレンスキー大統領はロシア軍の撤退や領土の回復など10項目の和平計画「平和の公式」を提唱。プーチン政権が用意を示す「停戦交渉」は占領を既成事実化し、次の侵攻を招くとして一切応じていません。徹底抗戦するウクライナと、停戦もやむなしとする西側諸国にくさびを打ち込むのがロシアの狙いという見方もあります。

ロシア経済は皮肉にも軍需産業がけん引。日米欧の制裁にもかかわらず昨年のGDPは前年比3.6%増と「V字回復」を果たしました。ウクライナは経済が打撃を受けただけではなく、復興が難題として重くのしかかっています。19日に東京で開かれた「日ウクライナ経済復興推進委員会」に出席したシュミハリ首相は、日本が復興を「けん引する国の一つとなる」と期待を示しています。