韓国のユンソンニョル大統領は、3日夜に戒厳令を宣言しましたが、6時間後に解除しました。
戒厳令により軍部隊の戒厳兵300人がソウル郊外キョンド、クァチョン市の選管庁舎など関連施設に進入しました。ソウルの国会に投入された戒厳兵は280人で、選管が重要な対象だったことが伺えます。
7日、ユン大統領の弾劾を求める議案が国会に提出されましたが、与党の議員のほとんどが参加せず、結果廃案となりました。ユン大統領は大統領の職務を継続することになりましたが、野党側は今月11日にも再び弾劾を求める議案を提出する構えをみせていて、政治の混乱は今後も続く見通しです。
今回の戒厳兵は憲法違反の可能性が高いと見られており、ユン大統領が退任すれば、逮捕される可能性もあります。韓国検察の特別捜査本部は8日、内乱容疑でユン大統領に対する捜査を正式に始めたと明らかにしました。キム前国防省は既に内乱罪で緊急逮捕されています。
ユン政権は少なくともレイムダック状態となり、野党勢力が強まることから、これまで強めてきた日韓関係、日米韓関係の亀裂が心配されています。アメリカの大統領も1月にトランプ氏に代わることから、日本のリーダーシップが求められます。
経済面では、不安定要素の多い韓国から日本への投資が増えるとの見方もあります。
今後とも隣国韓国の情勢から目が離せません。