11月26日午後、香港の大埔区の宏福苑という高層住宅地(31階建ての8棟)で火災が発生。改修工事中の竹製足場と可燃性の発泡スチロールが火を急速に広げ、7棟を包み込みました。
■被害状況
・死亡者:少なくとも146人(11月30日時点)
・負傷者:79人以上
・行方不明者:40人以上(当初300人近くが報告されましたが、捜索で減少)
・影響:1000世帯以上が避難、約1000人が被災。火災は鎮火に2日近くかかり、消防士数百人が投入されました。
■原因と経過
11月26日午後3時頃に工事中の足場から火の手があがり、緑色の網や防水シートが燃え広がりました。住民は火災報知器が鳴らず、煙で逃げ場を失いました。高齢者が多く、避難が難しかった点が指摘されています。警察は修繕会社の3人を過失致死容疑で逮捕。事前の安全基準違反(可燃材料の使用)が疑われています。
政府は全住宅団地の改修現場を緊急検査し、中国の習近平国家主席も「全力対応」を指示しました。
■社会的影響
香港市民の間で怒りが高まり、建物の安全基準や高齢者対策の不備が議論されています。寄付活動が活発で、企業から数百万香港ドルの支援が集まっています。また、Xでは生存者の証言や追悼の声が広がっています。
香港の消防法は過去の火災を教訓に進化はしてきました。自動スプリンクラー義務化や定期検査が導入されましたが、老朽化ビルや改修時のリスクが残っています。今回の火災は、再び改革を促す可能性が高いと思われます。
犠牲者のご冥福をお祈りいたします。