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為替介入と外為特会

先日政府は「行き過ぎた円安」を是正するために為替介入を行い、一時期1ドル155円前後になりましたが、現在160円前後に戻っています。これに対して11兆規模の介入を行ってすぐに戻るのでは全くの無駄と考えるむきもありますが、これは誤りです。

為替介入と外為特会について解説致します。

■外為特会とは
財務省が為替介入のために保有している外貨資産(主に米国債やドル預金)を管理する特別会計です。
例えば、1ドル100円の時に100兆円を使って1兆ドルを購入したとします。
その後1ドル150円になれば、1兆ドル×150円=150兆円の価値になります。
購入額との差額50兆円が「含み益」です。まだ、ドルを売っていないので利益は確定していません。

■円買い介入をするとどうなる?
円安を止めるために「保有ドルを売って円を買う」という為替介入を行います。
例えば、保有している1兆ドルのうち2000億ドルを売却するとします。
売却時のレートが1ドル150円なら、2000億ドル×150円=30兆円が手に入ります。

■取得時の原価との差額が利益
その2000億ドルは元々1ドル100円で取得したので、取得原価は20兆円です。それを売却して30兆円になった。差し引き10兆円の儲けとなり、これが実現した為替差益です。「含み益」が現金化されました。
結果として「外為特会剰余金」「国庫納付金」として一般会計に繰り入れることができます。

今回の為替介入でも数兆円の「含み益」が現金化されたと考えられます。
為替介入は、あくまで「為替の安定化」ですが、副次的に利益を生んでおり、為替がすぐに戻るから「無駄」ではないのです。