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緊急地震速報誤報

10月16日の12時40分ごろに起きた緊急地震速報について、気象庁の発表と報道をもとに、発生から取り消しまでの経緯、誤報の技術的な原因、気象庁の説明を整理します。

1. 何が起きたのか
12:40頃、北海道から中部地方にかけて緊急地震速報(警報)を発表
速報での推定でM9.9、最大震度7を予測。実際の地震はM6.9、国内の最大震度1
M9.9とういうのは、東日本大震災のM9をも上回る規模です。実際にはカムチャッカ半島付近でM6.9の地震が発生していました。
この速報によって東海道新幹線の新横浜-豊橋間で一時運転見合わせなど、交通にも影響が出ました。

2. 誤報の原因
気象庁の説明では、700キロ以上離れた観測地点のデータを使わないための機能が正常に動作していなかったとのことです。
① 震源が遠く、推定が難しい条件だった
カムチャッカ半島付近の地震は、日本の観測網から遠く離れていました。遠方の地震では、国内の観測網だけで震源や規模を正確に推定することが難しくなります。
② 誤差を防ぐ機能が働かなかった
気象庁は2020年の誤報を受け、震源から700キロ以上離れた観測点のデータをマグニチュードの計算に使わない運用を始めていました。しかし、今回はその機能が正常に動作していませんでした。
③ 震源の計算にも食い違いが生じた
マグニチュードの計算に使った震源と、各地の震度予測に使った震源が異なっていました。マグニチュードを過大に推定するだけでなく、震度予測にも影響する計算上の問題が重なったのです。

3. なぜ警報を出してしまったのか
緊急地震速報は、地震の揺れを観測してから、地震の規模や震度を迅速に推定し、強い揺れが到達する前に警報を出す仕組みです。つまり、正確さだけでなく速さも要求されるシステムです。気象庁は、マグニチュードの計算と震度予測に異なる震源が使われた理由についても調査中としています。

2020年にも似た誤報がありました。つまり今回は、全く未知の現象による誤報というよりも、過去の教訓から設けた対策が、実際の運用で機能しなかったという側面があります。
今後の焦点は、誤報防止機能が働かなかった根本原因と、同様の異常を自動的に検知できる仕組みがあるかどうかだと思います。